中古住宅を購入して、キッチンやお風呂、トイレなどの水回りをピカピカの最新設備にリフォームする。自分好みのアイランドキッチンや、
ゆったり足を伸ばせるお風呂を想像すると、物件探しもワクワクしますよね。
「せっかくだから、キッチンの場所を窓側に大移動して、リビングを広くしよう!」と夢を膨らませている方も多いのではないでしょうか。

しかし、ここで一つ注意が必要です。実は、中古住宅の水回りは「どんな物件でも自由に移動できる」わけではありません。
購入後に「この物件では希望の位置にキッチンを動かせません」と発覚し、泣く泣くプランを変更する……なんて悲劇は避けたいところです。
この記事では、水回りリフォームを前提とした中古住宅選びのポイントや、購入前に必ず確認しておきたい「移動の制限」について分かりやすく解説します。

◆中古住宅の水回りは自由に移動できる?◆
結論から言うと、水回りの設備を希望通りの場所に移動できるかどうかは「建物の構造」と「配管の通り道」によって決まります。
特に注意が必要なのが、水を使った後に流す「排水管」です。
水は高いところから低いところへ流れるため、排水管には必ず「勾配(傾き)」をつける必要があります。水回りを元の場所から遠くへ大移動させようとすると、
この適切な勾配を確保するために、床を高くするなどの大がかりな工夫が必要になるのです。
◆マンションの場合は特に注意!◆
マンションの場合、各部屋の排水は「パイプスペース(PS)」と呼ばれる共用の縦管に集められて下水へと流れていきます。
このパイプスペースの位置は、建物の構造上動かすことができません。
もし、新しくキッチンを設置したい場所がパイプスペースから遠すぎる場合、十分な勾配が取れず、水が流れにくくなったり詰まりの原因になったりします。
そのため「配管を延ばして移動できる距離には限界がある」と覚えておきましょう。
また、マンションの管理規約によっては、水回りの移動自体を禁止しているケースや、床材の変更(カーペットからフローリングなど)に厳しい防音規定を設けているケースもあります。
「下の階の方と配管の位置関係で思わぬトラブルになった」という事態を防ぐためにも、ルール面の確認は必須です。
◆戸建ての場合も構造によって制限が◆
一戸建てであればマンションよりは自由度が高いことが多いですが、それでも安心は禁物です。
例えば、2階に水回りを新設したり移動したりする場合、1階の天井裏を通る配管のスペースが必要になります。
また、建物を支える重要な柱や壁(筋交いなど)がある場所には、新しい配管を通すための穴を開けることができません。
お目当ての物件がどのような工法(木造軸組、ツーバイフォー、鉄骨造など)で建てられているかによっても、リフォームのしやすさは大きく変わってきます。
◆水回りの「移動」は費用が高くなりやすい?その理由とは◆
水回りのリフォームは、単に「古いキッチンを外して、同じ場所に新しいキッチンをポンと置く」だけであれば、設備代と基本的な工事費で済みます。
しかし、場所を「移動」させるとなると、お財布事情が少し変わってきます。費用を左右する主な要因を見てみましょう。
●配管の延長工事費●
水回りを移動させるには、給水管・給湯管・排水管、そして電気やガスの配線も新しい場所まで床下や壁の裏を通って延長しなければなりません。
移動距離が長くなるほど、材料費や職人さんの作業手間が増え、費用にしっかりと反映されます。
●内装や床の改修費●
前述の「排水管の勾配」を確保するために、キッチンの床だけを一段高くする(小上がりのようにする)工事が必要になることがあります。
「憧れのアイランドキッチンにしたけれど、排水の都合で部屋の真ん中に謎の段差ができてしまった」なんてことにならないよう、事前の設計と費用確認が肝心です。
また、元のキッチンやお風呂があった場所の床や壁紙の補修も必要になるため、結果として部屋全体の内装リフォームを同時におこなうのが一般的です。
予算を考える際は、設備代だけでなく「見えない配管と内装の工事費」を多めに見込んでおくのがポイントです。
◆水回りリフォームを前提とした物件選びのポイント【確認リスト】◆
「こんなはずじゃなかった!」を防ぐため、内見時や購入検討時にチェックしておきたいポイントをリストにまとめました。不動産会社の担当者と一緒に確認してみましょう。
【中古住宅購入前の水回り確認リスト】
- パイプスペース(PS)の位置:間取り図で「PS」と書かれた場所を確認し、希望の水回り配置から遠すぎないか?
- 床下の構造(マンションの場合):コンクリートの床(スラブ)とフローリングの間に空間がある「二重床」か?(配管を通すスペースがあるか)
- 管理規約の確認:水回りの移動や床材の変更について、独自のルールや制限事項はないか?
- 換気扇の排気口(ダクト)の位置:キッチンのコンロを移動させる場合、煙を外に逃がすための経路が確保できるか?
- 建物の図面の有無:特に戸建ての場合、図面があると建築時の構造が把握しやすく、リフォームの判断がスムーズになります。

◆「物件購入+リフォーム」をスムーズに進めるコツ◆
中古住宅を買ってリフォームする場合、最も大変なのは「不動産会社」と「リフォーム業者」、そして「住宅ローンを借りる金融機関」の3つと同時にやり取りをしなければならない点です。
「物件は気に入ったけれど、リフォームで希望の間取りにできるか調べている間に、他の人に物件を買われてしまった……」というのは、中古住宅探しでとてもよくある悔しい失敗談です。
これを防ぐためには、物件探しの段階からリフォームの相談も同時に進めておくのがベストです。最近では、中古住宅の購入費用とリフォーム費用をまとめて借りられる「一体型住宅ローン」もあります。金利が低く抑えられるメリットがありますが、ローンの事前審査の段階で大まかなリフォーム見積もりが必要になることが多いため、スピーディーな連携が欠かせません。
◆希望のリフォームができるか購入前に見極めよう◆
中古住宅を購入して水回りを自分好みにリフォームするのは、住まいづくりの大きな醍醐味です。
しかし、建物の構造や配管の位置によっては、希望通りの間取り変更が難しい場合や、想定以上の費用がかかってしまうこともあります。
物件を契約してから「実はキッチンを動かせません」と知ることのないよう、内見の段階からリフォーム目線でのチェックを忘れないようにしましょう。
【神戸不動産リアルティにご相談ください】
「この物件で希望通りのリフォームができるのかな?」と迷ったら、ぜひ物件探しの段階からご相談ください。
神戸市周辺での中古住宅探しはもちろん、リフォームを見据えた物件選びをサポートいたします。
ご相談の際は、「ご希望のエリア」「物件購入+改修の総予算のイメージ」「どんな暮らしを叶えたいか(例:広いお風呂にしたい、対面キッチンにしたい等)」を
ふんわりとでも教えていただけると、より具体的なアドバイスが可能です。新しい住まいでの理想の暮らし探し、一緒にお手伝いさせてください。
