神戸不動産リアルティスタッフコラム見えているものとは違う

スタッフコラム

2026.02.08 人 気

見えているものとは違う

お世話になります。神戸不動産リアルティの白石です。

私は以前から、成長につながる機会には積極的にガンガン触れる、というスタンスで経営をしてきました。
先日もその一環として、とあるオンラインセミナーに参加しました。

注文住宅を手がける企業による講演で、プランをいかにパッケージ化し、設計士やデザイン業務を省人化することで、生産性をどう高めていくか、という内容でした。

その流れで、その企業が独自に運営している有料のコミュニティ、いわゆる勉強会にも参加することになりました。
年に数回、定期的に開催されるもので、先月末には第一回目が開催され、私も参加してきました。

その場で語られていたのは、

「経営は科学であり、誰でも学べる」
「経営とは、粗利を稼ぐゲームである」

といった、かなり強いメッセージでした。

さらに、

「当社では一切コンサル的なものは入れない」
「私は飲み会、会食には一切行かない」

など、尖った言葉も多く、社長のキャラクター性も相まって、現状に課題を感じている企業にとっては、確かに刺さる内容だろうな、という印象を受けました。
いわゆる「キラーワード」も多く、勢いのある講演だったと思います。

ただ、正直に言うと、私の中では少し違和感が残りました。

売上は約40億円。
数字としては立派です。

一方で、私はこれまで、ベンチマークとする100億円を超える企業の経営者の話を直接聞く機会も多く持ってきました。
その視点で見ると、言葉を選ばずに言えば、少しパフォーマンスがすぎるかなと。そんな印象を抱いていました。

私は普段から、言葉や雰囲気ではなく、裏付けとなるデータ、つまり公に確認できる事実を見るようにしています。
SNSなどでも、派手に見える人や企業であっても、実際にはそれほど売上が立っていない、というケースは少なくありません。

そこで今回の企業についても、信用調査会社にてB/S(貸借対照表)、P/L(損益計算書)を確認してみました。

純利益率は約0.5%。

ほとんど利益が出ていない状態です。もちろん、未入金、未収金があること自体は、業種的にも珍しいことではありません。

ただ、

  • 営業利益率
  • 自己資本比率
  • 純資産
  • 純利益
  • ROE、ROA

といった一般的な経営指標で見ていくと、売上規模は違えど、企業としてのパフォーマンス、健全性は当社の方が高い、ということが、数字ではっきりと見えてきました。

この事実を踏まえると、

「経営は科学であり、誰でもできる」
「粗利を稼ぐゲームである」

といった言葉に対して、いうならば、既に当社のほうがゲームに勝っており、私の中にあった違和感は、「やはりそうか」という確信に変わりました。

さらに中身をよく見ていくと、仲介手数料など、いわゆるフィービジネスはかなり薄い構造です。

注文住宅以外にも売買不動産の領域に展開されているようですが、
一方で、

  • セミナーの開催
  • 経営研究会
  • コミュニティ運営
  • システムやツールの業販

といった形で、
別のフィービジネスに厚みを持たしたい状況にあると分析しました。財務面強化のための研究会かと、少し穿った見方ではありますが、「なるほどね」と、私なりに腑に落ちました。

決算書だけでは読み取れない部分があるのも事実ですが、会食、コンサル不要と一見、惹きつけるワードで語りながら、実際には顧問契約や接待交際費は、当社の約5倍ほど使っている。

やはり、表に見えているものと、実際の中身は違う、ということです。

これはSNSの世界でも同じだと思います。

見た目は派手でも、中身が伴っていないケース。
言葉は立派でも、数字を見ると全く違うケース。

儲かっているようで、そうでもない。派手に見える不動産業界だから余計にそうも見える。

つい先日も、とある退職代行サービスの社長が逮捕されていましたが、年商4億で業界シェアトップ、SNSを通すと華やかに見えますが、当社も過去そうでありましたが、年商4億くらいがどういうレベル感かというと、業種、内容にもよるかもしれませんが、一般的な企業でいうと、少しの外的要因で吹けば飛んでしまうくらいの事業規模であります。だから悪いことをする。しなければならないレベル感だということ。

私は昔から、必ずバックデータや数字を見た上で、判断するようにしています。

今回の件を通じて、改めて感じたのは、表面ではなく、本質を見る癖を持つこと。

これは、経営においても、仕事においても、非常に重要な姿勢だと思います。

見えているものが、すべて真実とは限らない。

だからこそ、自分の目で、数字で、中身で判断する。

その姿勢を、これからも大切にしていきたいと思います。

 

 

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